2016/08/09 17:15

さてさて今回は音楽からギター話…ちょいと長くて申し訳ございません、予めご了承の程を…m(__)m
私がまだ小さい頃ですが、親父が演歌を聞くために買った、スタイリッシュさは全く無い、家具のようなステレオが家にありまして、いつも三橋美智也さんや田畑義男さん、美空ひばりさん等が流れていましたが、やはり子供は歌謡曲が聴きたいものです。それで、自分で聴こうと初めてお小遣いで買ったドーナツ盤(古いですね…)が、フィンガーファイブの「個人授業」でした。以降、城みちるさんにあいざき進也さん、百恵ちゃんや淳子ちゃんというアイドル路線に熱狂し、音楽って楽しいなあ、アイドルは可愛いし、かっこいいなあと思い始めていました。(何度もすみません、古いですよね…)
そんな小学校の4年生、時は1974年です。
当時、母親が昼間の家事の時に使っていた小型ラジオを寝る前にこっそり持ち出して布団の中に隠し、布団を被って寝るフリをしながらイヤホンで深夜放送を聞くことを覚え始め、様々なパーソナリティーの軽快な話と音楽をちょっとだけ聴くのが楽しみでした。そんなある時、ラジオを聴きながら眠りこけてしまい、深夜2時過ぎ位でしょうか、はっと起きた時に流れていた歌に眠気を忘れて心を奪われてしまいました。
深いバイオリンの向こうから聞こえる美しい音色の楽器、これは一体何という楽器なんやろか?そして歌が始まると、何とも甘いハイトーンの声で歌が始まり、歌詞の意味は何となくしか理解できないものの、子供心にいい音楽だと感じてしばし聴き惚れてしまいました。しばらくその歌を忘れることが出来ず、もう一度聴きたくて翌日も寝る前にラジオをこっそりと布団に隠して深夜放送を聴き続けましたが、なかなか出逢う事が出来ない日が続きました。
そして、その機会は突然訪れました。
近所に住んでいた子供好きの知り合いの兄ちゃんと銭湯で会い、何となくそのことを話して、覚えている限りの歌詞を伝えたら、「あれ?ひょっとしたらその歌のレコードがあるかも知れんからお父ちゃんに聞いたるわ、風呂上がったら家においで」と…急いで体を洗ってお家へ伺うと、わぁ、すごい!!我が家にある家具調のステレオではなく、そこには当時の私の身長に近い程の巨大スピーカー2台がデンとそびえ立ち、その真ん中には見たことの無い四角い装置が積み上げられていました。今考えると、兄ちゃんのお父さんが相当なオーディオマニアだったんですね。
兄ちゃんのお父さんが1枚のドーナツ盤を持って来られ、「つよしくん、ひょっとしたらこれか?えらいマセてんなぁ~」と言いながらレコードに針を下ろしてくれました…
ビンゴでした。これです。
夜中の寝ぼけ眼を完全に覚まさせてくれた音楽が、イヤホンではなく、二つの巨大スピーカーからハイファイ音声で聴こえる…あまりに聞き惚れて2回聴かせて頂きました…この時の感動は今以て忘れられません。
この歌は、かぐや姫というフォークグループの「神田川」という歌です。
前奏のバイオリンの後ろで流れる綺麗な音の楽器のことを聞くと、兄ちゃんのお父さんが「これはな、フォークギターっていう楽器やねん、持ってるから見せたろか?」と、当時流行していた白いフォークギターを見せてくれました。「か、かっこええ…」と思わず声を洩らさずにはおられないほどに魅力的な楽器でした。
この時以来、かぐや姫の大ファンになると同時に、自分でこの神田川をギターで奏でて見たいと思うようになり、自宅に戻って親父にギターを持っていないかと尋ねると、古くてもいいなら、昔使っていたギターがあるから使ってもいいよと押し入れからガサゴソと取り出したギターを見た瞬間…な、何これ?さっき見た、洗練されたデザインの白いギターとは真逆の、薄茶けた柄が斑になり、丸い穴が開いていない、ん?よく見るとFみたいな穴が2つ開いてるけど…果たしてこれはさっき見たギターと同じものなのだろうかと弦を見ると、錆び錆びながら6本ある、やはりこれは間違いなくフォークギターだと、翌日からそのギターを近所の楽器屋さんに持ち込んで弦の張り方やチューニングを教わったり、そしてある時は近所の兄ちゃんの家に行って弾き方を教わり…そんなある日、ギターを担いで歩いているのを、以前ブログでも紹介した同じクラスのいじめっ子一人に見られ、翌日学校で「こいつな、昨日変なギター持って外歩いとんねん~あんな蛾みたいなギター見たことないわ、めっちゃかっこわるぅ~」とバカにされたり…それでも、どうしても神田川が弾けるようになりたくて、勉強も全然せずにギターばかりいじっていたものですから遂にオカン火山が噴火!!勉強せえへんのやったらギターの弦を全部ペンチで切る!!と激怒され…少ない小遣いを貯めて張り替えた高価な弦ですから、その日からはオカンが不在の時にこっそり練習したりと、何とか続けておりました。
神田川を弾く上での最難関は、サビと間奏に出てくる「Bm」というコードでした。
バレーコード(またはセーハ)と呼ばれ、左手の人差し指で6弦の全てを押さえ、残りの指でコードを押さえる方法なのですが、これがどれだけ力を入れても鳴らない…ギターはしっかり指で押さえないと音の出ない楽器であり、この固い弦を6本一度に押さえることなど到底無理…でも、南こうせつさんはちゃんと弾きながら歌っているしなぁ…だけどどうしても押さえられなくて澄んだ音が出せず、少し嫌気も差したりしてしまい情熱が冷めながらも、Bmを押さえるフリをしながら細々と続けながら五年生になった春のこと、何気にBmを押さえてみると、あれ?何でやろ?コードの音がちゃんと聞こえる!!もう一度押さえてジャラーン…以前はボソボソという音だったのに、ちゃんと鳴る!!漸くコツを掴むに至るまで、約半年…遂に神田川が弾けるようになったこの日から、またまた勉強そっちのけで益々ギターとかぐや姫の歌にのめり込み、オカン活火山は常時噴火の毎日となるのでした。
どんなことでも、どんな趣味でもそうですが、無理だと感じてもそれが好きであれば続けられる、続けることができれば大概のことは克服できる、私にそれを初めて教えてくれたのはギターでした。現在も、全く趣味の域を出ないどころか、神田川からテクニックは全く進んでおりませんが、とにかくギターは愛すべき存在の一つであり、これが自分の趣味の原点となって写真をはじめ、自分がやりたいことに派生したことは間違いありません。
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【写真】我が家の仲間たち